藍天碧水研究|Research on Ecology and Our Society
http://www.ethinkpub.net/ecology/
ja-JP
2005-11-01T22:49:27+09:00
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”淮河衛士”霍氏が「全国十大社会公益スター」に
http://www.ethinkpub.net/ecology/2005/11/post_d98e.html
本年10月、淮河衛士の霍岱珊氏が、第2回全国社会公益スターに選ばれた。15年間に...
<p>本年10月、淮河衛士の霍岱珊氏が、第2回全国社会公益スターに選ばれた。15年間にわたる淮河流域の水汚染問題への取り組みが評価された。(<a href="http://epaper.hnby.com.cn/hnrb/t20051024_292942.htm">河南日報2005年10月24日</a>)</p>
Current Affairs
ethinkpub.net
2005-11-01T22:49:27+09:00
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2005年7月淮河訪問記
http://www.ethinkpub.net/ecology/2005/08/20057_9c03.html
2005年7月23~25日に、淮河流域の水汚染問題に取り組む環境NGO、淮河衛...
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt"><span face="MS 明朝"> 2005年7月23~25日に、淮河流域の水汚染問題に取り組む環境<span lang="EN-US">NGO、<a href="http://www.lwlsw.com/hhwsw/zhuye.htm">淮河衛士(淮河水系生態環境科学研究センター)</a>を約1年ぶりに訪問し、沙穎河流域村落における水汚染被害の状況について見聞を深めた。1年前の訪問記については、<a href="http://www.ethinkpub.net/researchmemos/2004/10/post.html">2004年10月20日付けの記事「淮河流域の水汚染問題と現地NGOの活動」</a>を参照されたい。</span></span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt"><span face="MS 明朝"><span lang="EN-US"> まず、23日は上海から午後便で鄭州に飛び、鄭州から昨年と同じ運転手(元村長)のタクシーで約3時間かけて周口市沈丘県槐店回族鎮に入った。淮河衛士代表の霍岱珊氏と再会ののち、近くのレストランで二人の息子さんとともに、夕食をとりながら、ここ1年間の水汚染被害の状況変化について話を伺った。</span></span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt"><span lang="EN-US"><span face="MS 明朝"> 24日は、午前に、<a href="http://www.cctv.com/news/china/20040810/102281.shtml">昨年8月にCCTVで報道された</a>黄孟栄村を訪問し、続いて浙江衛星電視台の取材現場となったという陳口村で老書記らと立ち話をした。お昼は霍氏宅でいただき、少し休憩した後、午後遅くに昨年行った東孫楼村で同じ人と懇談し、最後にその隣の解庄村で村の書記と衛生所の医師らの案内で癌患者の訪問を行った。</span></span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span lang="EN-US"><span face="MS 明朝">25日は、項城市の二つの企業を訪問した。まず、</span></span><span lang="EN-US"><span face="MS 明朝">蓮花集団の廃水垂れ流しの現場を案内してもらい、その足で隣の丁集鎮の綿羊皮革生産基地を鎮副書記の案内で見学を行った。その後、蓮花集団に戻って排水処理施設を見学したあと、河南蓮花味精素株式有限公司の環境保護処を統括している副総経理にお会いした。</span></span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span face="MS 明朝">今回の訪問による発見、感想について以下に記す。</span></p>
<p></p><p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span face="MS 明朝">まず、消化器系の癌の多発や死亡といった深刻な健康被害の状況はそれほど大きく変わっていないことである。特に今回初めて訪問した解庄村は、深井戸や濾過装置などの措置が全くなく、昨年訪問した黄孟栄村と同様、重苦しい空気に包まれる中、家族が癌患者の懸命な介護にあたる姿に言葉が出なかった。霍氏によると、水汚染に起因すると思われる癌が多発する村は100行政村にのぼり、地図で沙穎河流域における任意の村を指して現地に行けば必ずそうした状況に巡りあうという。</span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span face="MS 明朝">その一方で、東孫楼村では各家庭に飲み水の濾過装置(純水タンクをひっくりかえしてそこからお湯や水を出す装置に、濾過シートを入れたもの)が設置され、黄孟栄村では念願の深井戸を水源とする簡易水道が敷かれているなど、より安全で清浄な水の供給が進んでいる村があった。黄孟栄村では前回に比べて村の人達の表情も明るく、少し希望を持てた。黄孟営村の医師によれば、癌の発症率の変化は見られないものの、感染病の発症は明らかに減ったという。</span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span face="MS 明朝">また、今回改めて考えさせられたのが、農村における医療体制の不備である。例えば、黄孟栄村の医師によると、固定給はなく、また医療サービスを提供しても貧しい村民は対価を払えないことも少なくないという。また癌の治療となると、都市部の専門医院に行き多額の治療費を払わなければらなず、出稼ぎ収入などがある村民であっても負担は大きい。さらに、これだけ流域村落で消化器系の癌が多発しているのにもかかわらず、淮河衛士によるものを除いて、調査が行われている気配はない。霍氏によると定期的に健康診断を受けることができる村民は村営企業の経営で成功している大王楼村以外にないという。もし、村民への健康診断や疾病の流行に対する公的機関による調査などが早くから行われていたとすれば、流域村落における疾病の大流行は防げたのではないだろうか。</span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span face="MS 明朝">いずれにせよ、100行政村といわれる安全で清浄な飲み水を必要とするいわゆる癌の村に対しては<span lang="EN-US">、早急な対応とともに、河川の汚染、飲み水の汚染、そして疾病との関係についての入念な調査が求められている。現在、淮河衛士の活動に対して、<a href="http://www.greengrants.org/">Global Greengrants Fund</a>が4000米ドルの少額助成を行っているが、国内外からのさらなる支援を必要としている。また単なる資金的な支援だけでなく、専門家の積極的な関与・参画が求められている。</span></span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt">他方、淮河衛士の活動については、これまでの基層での調査・実践から、メディアを通した社会的影響力の拡大や政策決定過程への参加といった新しい側面が見られることも、注目されるところである。特に、今年度、水利事業の一環として、安全飲水工程が沙穎河流域村落で開始され、<span lang="EN-US">22の村で黄孟栄村のような深井戸を水源とする簡易水道の設置を政府事業として進められているが(ただ、東孫楼村ではポンプの電源部分が早くも故障していたり、メインパイプから各家庭へのパイプは各家庭自己負担となっており、しかもその負担額は村民の平均年収に匹敵する程度のものであることから末端まで普及が進んでいなかたりするなどの問題点が見られた)、これは昨年末頃に国家環境保護総局が北京で淮河水汚染問題について開いた会議に呼ばれた霍氏が提起したものだという。また、メディアの影響という意味では、霍氏によると、蓮花集団の幹部の霍氏に対する態度が変わった(他們現在很客気)という。</span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt"><span face="MS 明朝">ただ、影響力が拡大し、企業幹部の態度も少し変わったといっても、例えば蓮花集団の味の素関連生産工場からの廃水の垂れ流しは(副総経理はすでに廃水処理の汚泥の無毒化と製品化によって廃水処理プラントの運転管理は工場にとって負担でないばかりか、その製品の売上によって利益さえ得て「循環経済」を実現しているというが)現実には依然として続けられていることから、その変化はあくまで表面的なレベルにとどまっていると言わざるを得ない。確かに丁集鎮では、最も水汚染負荷の大きい皮なめし工程をすべて一時停止して集中処理施設を建設している最中であったが、その正否についても竣工後の運転状況を見るまでは判断できない。また、蓮花集団の隠し排水管の敷設を受け入れている村(幹部)と蓮花集団との癒着も疑われている(現場で出会った村民は「村長が関知しないと言っているのだから、村民【老百姓】も関知しない」と話していた)。企業の環境汚染防止に対するインセンティブをどう改善するかは依然として大きな課題である。なお、蓮花集団には中日合資の企業が含まれている。</span></p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt">淮河衛士の今後の活動について、霍氏は訴訟を提起することに対しては一貫して慎重な態度を崩さなかった。その理由としては、汚染と疾病の因果関係をひとつとっても問題が大変複雑であることが容易に想像されること、淮河衛士のキャパシティの限界(現在事務局は実質家族4人で運営している状況)に加えて、同じ流域のなかの企業・行政と住民という関係の中で、淮河衛士の活動そのものが抑圧されないようにしなければならないという配慮があるように思われる。当面、基層での実践、メディアを通した影響力の拡大、そして上層部への陳情を活動の重点を置くとのことである。</p>
<p class="MsoNormal" style="MARGIN: 0mm 0mm 0pt; TEXT-INDENT: 10.5pt; mso-char-indent-count: 1.0; mso-char-indent-size: 10.5pt">霍氏は以前から、企業、政府、NGO(淮河衛士)による協議の場の設置を提案している。しかし、汚染企業と政府とのもたれ合い・癒着が疑われるなかでは、すぐには実現することは難しいであろう。逆に、そういう背景があるからこそ、一足飛びに訴訟を提起するよりも、淮河衛士の社会的認知及び影響力を高め、汚染企業や地元政府がその役割を無視できなくなるよう、地道に活動を積み上げていくことの方が得策であるかもしれない。</p>
Research
ethinkpub.net
2005-08-17T23:30:00+09:00
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8ヶ月以上のブランク
http://www.ethinkpub.net/ecology/2005/08/8_7c16.html
この藍天碧水研究への投稿は実に8ヶ月以上のブランクが空いてしまった。その間、中国...
<p>この藍天碧水研究への投稿は実に8ヶ月以上のブランクが空いてしまった。その間、中国環境ハンドブックの編集母体である<a href="http://www.ethinkpub.net/groupchina/">中国環境問題研究会のウェブサイト</a>をこのドメインに立ち上げている。どのように使い分けようか逡巡しているうちに時間ばかりが経ってしまう。試行錯誤しつつまたこのサイトへの投稿も再開してみたい。</p>
info
ethinkpub.net
2005-08-13T02:44:37+09:00
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中国環境ハンドブック2005-2006年版発刊
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/11/20052006.html
中国環境問題研究会を立ち上げて以来、懸案であった『中国環境ハンドブック[2005...
<p>中国環境問題研究会を立ち上げて以来、懸案であった『中国環境ハンドブック[2005-2006]年版』がようやく発刊されることになった。関心のあるより多くの人々に手に取っていただけることを切に願いたい。</p>
<p>■中国21世紀総研<br />
<a href="http://www.21ccs.jp/">http://www.21ccs.jp/</a><br />
■蒼蒼社HP中国環境ハンドブック紹介<br />
<a href="http://www.mmjp.or.jp/sososha/kankyo.html">http://www.mmjp.or.jp/sososha/kankyo.html</a><br />
</p>
Publication
ethinkpub.net
2004-11-29T01:53:18+09:00
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淮河流域の水汚染問題と現地NGOの活動
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/10/post.html
2004年8月に北京で国際シンポジウムに参加したあと、22日から24日にかけて河...
<p>2004年8月に<a href="http://www.ethinkpub.net/researchmemos/2004/08/post.html">北京で国際シンポジウムに参加</a>したあと、22日から24日にかけて河南省の淮河流域を訪問した。その訪問記は現在準備中であるが、ここでは淮河流域の水汚染問題と現地NGOの活動について今回の現地調査を踏まえてまとめておきたい。</p>
<p>淮河では1970年代から河川水質が悪化し、従来から発生していた洪水や干ばつに加えて、水汚染事故が発生するようになった。水質悪化の主な原因は工場廃水に加えて、生活汚水や農地における施肥や農薬使用による土壌・水質汚濁とされている。『中国環境年鑑』及び『中国水利年鑑』各年版では、淮河流域において度重なる水汚染事故により、工場操業停止、漁業被害、断水、健康被害などが起きていると報告されている。1994年には3度も大きな水汚染事故が発生しており、そのうち7月の事故では150万人にのぼる流域住民が断水の影響を受けた。この7月の事故は、淮河上流の支流域で暴雨が降った際に、洪水防止のため水門を開け放流したところ、これまで上流にたまっていた大量の汚水が下流に拡散して、70キロメートルにわたって汚水の帯が形成されて起きたものであった。1995年には「淮河流域水汚染防治暫行条例」(政令に相当)が国務院から発布され、翌年には流域全体のCOD(化学的酸素要求量)排出負荷量を総量規制するための5ヵ年計画が公布され、小規模製紙工場を閉鎖または生産停止し、流域すべての工場に排水基準を遵守させるなど、工業汚染源対策を中心に水質規制が強化された。そうして淮河流域の水汚染対策は全国の環境汚染対策のモデルとなり、全国レベルで15業種の小規模汚染工業の取り締まり・閉鎖または生産停止とすべての工業汚染源の廃水・廃ガス排出基準の遵守が求められるようになった。</p>
<p>しかし、そうして水汚染対策が強化されて以降も汚染事故が絶えない。</p><p><a href="http://www.chinanewsweek.com.cn/">『新聞周刊』</a>2004年8月9日付け記事によると 、2004年7月にもちょうど10年前と同様の汚染事故が発生し、汚水の帯が150キロメートルにわたったという。下流の江蘇省に位置し、本流から洪沢湖に河川流水が流れ込む盱胎県では、養殖していた8万キログラム余りの蟹が死に、蟹を含む水産品の経済損失額は3億元を超えた。</p>
<p>こうした慢性的な河川の水汚染は悪性腫瘍・癌の流行やそれによる死者をももたらしている。淮河流域の水汚染問題に取り組む現地のNGO、淮河衛士(後述)によると、淮河流域の最大の支流である沙穎河流域では、同支流の汚水が井戸水に流れ込み、それを飲用したために引き起こされたと考えられる消化器系の癌が多発しており、死亡者も出ているという。また河南省周口市沈丘県の病院で腫瘤科主任を努める王永増氏は、1990年以降、この地域の腫瘤患者は増加を続けており、若年化の傾向にあり、その原因のひとつとして飲用水の汚染を指摘した 。</p>
<p>また、中央電視台(<a href="http://www.cctv.com/">CCTV</a>)が2004年8月9日に放映した<a href="http://www.cctv.com/news/china/20040810/102281.shtml">「新聞調査:河流与村庄(川と村)」</a>によると 、沙穎河流域にある沈丘県周営郷黄孟営村ではここ十数年来癌による死者が続出しており、1990年から2004年までに死亡した204人のうち51.5%に相当する105人が癌を原因としているという。2004年だけでも7月までの間に新たに17人が癌の発病が明らかになり、うち8人が既に死亡している。また癌だけでなく、重度の視聴覚あるいは手足の障害者も多いという。この村は四方を灌漑用水で囲まれており、その灌漑用水は沙穎河から引いたものである。癌患者の居住地が灌漑用水付近に集中していることから、沙穎河の汚水が灌漑用水に流れ込み、そして汚染された灌漑用水が浅い井戸水に浸透し、それを飲用した村民が消化器系の癌などを発病していると疑われている。CCTVの取材チームの調査及び専門家による検証によると、同村の井戸水には消化器系の癌を引き起こすとされている亜硝酸塩アンモニアが非常に高い濃度で含まれているという。</p>
<p>こうした水汚染に起因すると強く疑われる健康被害の実態については<a href="http://www.lwlsw.com/hhwsw/zhuye.htm">淮河衛士</a>が村々で聞き取り調査を行っているところである。淮河衛士は2003年10月に河南省周口市沈丘県の科技局を通して民政局に正式に民弁非企業単位として登録したNGOで、登録名称は「淮河水系生態環境科学研究中心」である。規約によると、設立趣旨は、「淮河水系生態環境科学研究を基礎として、大衆の環境教育を推進し、全社会の環境意識を高め、緑色文明を唱導し、淮河流域の環境保護事業を推進し、淮河流域の緑色環境保護希望工程を実施し、淮河水汚染治理を加速させ、最終的に淮河流域に再び碧水藍天を取り戻し、社会経済の全面的、持続的、安定的な発展を実現すること」としている。</p>
<p>代表の霍岱珊氏は、周口市沈丘県槐店回族鎮の宣伝教育事業に長らく関わって、その後フリーの写真記者として、地元や北京の新聞社、雑誌社と提携して仕事をされてきた。1970年代、兵役についていたころから水汚染の問題に気づき、1980年代半ばには汚染が激化してきたという。特に1999年に上流から下流に沿って汚染地域を歩いて聞き取り調査をすることで、飲用水の汚染による消化器系の疾病が多いことに気づいたという。現在、汚水灌漑用水に囲まれた村を中心に、食道癌や胃腸癌などが多発しており、死亡者も出ている。このことはCCTVの新聞調査でも8月9日に報道がされ、大きな反響を呼んだ。</p>
<p>淮河衛士は、現在、写真展などを通して広く汚染被害地域の実態を知らしめていくことに加えて、水汚染地域の健康調査、清浄で安全な飲用水の確保のための深井戸掘りを当面の活動として行っている。</p>
Research
ethinkpub.net
2004-10-20T09:33:00+09:00
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環境損害賠償立法国際シンポジウムに参加
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/08/post.html
2004年8月20日から21日午前までの1日半の日程で、北京の日中友好環境保全セ...
<p>2004年8月20日から21日午前までの1日半の日程で、北京の<a href="http://www.zhb.gov.cn/japan/">日中友好環境保全センター</a>を会場として行われた環境損害賠償立法国際シンポジウムに参加した(右のフォトアルバム<a href="http://www.ethinkpub.net/photos/20040820_clapv_conference/">200408 CLAPV Conference</a>参照)。この国際シンポジウムは全国人民代表大会環境・資源保護委員会法案室と中国政法大学の共催のもと、フォード財団とオランダ国際開発協力機構(NOVIB)などから資金協力を得て、中国政法大学公害被害者法律援助センター(環境資源法研究・サービスセンター、<a href="http://www.clapv.org/">CLAPV</a>)が、実施したものである。このシンポジウムは今年3月に熊本学園大学で開かれた<a href="http://www.ethinkpub.net/researchmemos/2004/04/post.html">第2回環境被害救済(環境紛争処理)日中国際ワークショップ</a>において全人代環境・資源保護委員会法案室主任(室長)の孫佑海氏が開催予告したものである。特徴としては、環境法及び周辺科学研究者、そして関連する行政、法曹界の実務家だけでなく、民法関係の研究者の参加が多数あったことであろう。また、オランダ、アメリカ、日本からも若干名の参加があり、日本からは立教大学淡路剛久教授、東京経済大学片岡直樹教授らが日本の経験に関する報告や中国の立法草案に対するコメントなどを行った。<br />
</p><p>会議後に配布された登録者名簿では80名以上が記載されているが実際に会場に来ていたのは50名程度ではないかと思われる。CLAPVの王燦発センター長によると、「もともと少人数でやる予定だったのが、関心が高く断り切れずに大きくなってしまった」ということのようである。2001年に北京で行った第1回環境紛争処理日中国際ワークショップでも、2002年10月に西安で行った中国西部地域環境訴訟解決困難問題ワークショップでも、同じような状況であった。それだけ中国において環境被害救済や環境紛争処理に対する関心が高く、そしてそうした分野に地道に取り組むCLAPVの活動に対して注目が集まっているということなのであろう。</p>
<p>会議は、王センター長による来賓紹介につづいて、全人代環境・資源保護委員会法案室副主任の蔡薇氏による開会挨拶で始まった。残念ながら法案室主任の孫氏は健康上の理由で会議に参加できなかった。蔡氏は環境法政策の執行状況に触れて、現地の住民の圧力に加えて、環境損害賠償に関する立法がなければ汚染企業は動かない、と立法の必要性を強調した。続いて、中国の環境法研究者及び最高人民法院法官(裁判官)からそれぞれの経験や研究を踏まえて環境損害賠償に関する立法の必要性に関する報告があり、出席者からも活発に質問・意見が出された。初日午後は、海外の経験ということで、日本、アメリカ、オランダからの報告があった。残念ながら時間切れで質疑応答は割愛された。</p>
<p>二日目は、環境行政官及び民法、民事訴訟法、環境法などの研究者から、環境損害賠償立法の要件をめぐって報告や意見が出された。国家環境保護総局政策法規司の別湊処長は、淮河など省域を超えた環境汚染紛争の解決の難しさを訴えるとともに、汚染企業の行為をただすには公益訴訟が必要ではないかという問題提起を行った。またCLAPVの馬燕副教授は、CLAPVのチームによる中華人民共和国環境損害賠償法の草案について説明を行った。そうして環境損害賠償立法をめぐる法理論的、法技術的な問題を中心に議論が行われたのであるが、特に、立法の範囲をどうするか、例えば行政による紛争処理を含むのかどうか、それから公益訴訟を認めるのか、認めるとしたらどのようにするのがよいか、またそれは今回の草案に盛り込むべきかどうか、などをめぐって活発な議論が行われた。淡路教授は、今回の議論では、日本が1970年代から現代に至るまで順次経験してきたことが一斉に出てきており、うまく整理する必要があろう、というコメントをした。</p>
<p>今回の会議では最初に会議資料が配付されたものの、実際の報告は必ずしもそれに依らない場合も少なくなく、また発言要旨すら活字資料として配付されなかったため、自分自身、すべての内容について正確に把握できたとはいえない。しかし、今回の会議を通して、CLAPVがこれまで地道に積み上げてきた環境汚染被害者に対する支援活動がCLAPVの研究チームによる立法草案の提案という形で新たな段階に入りつつあること、またこのような公開の場で多方面から立法草案について議論が行われたことは大変意義があると感じた。このような議論を一回きりにせずに、時機を見て公開の場で改めて開催されることを期待したい。そして今回参加できなかった人々も含めて、ウェブ上の掲示板などで議論を継続できるような仕掛けがほしいところである。<br />
</p>
Report
ethinkpub.net
2004-08-31T02:00:00+09:00
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熊本WS報告が『環境と公害』に掲載
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/08/ws.html
2004年3月に熊本学園大学で行われた第2回環境被害救済(環境紛争処理)日中国際...
<p>2004年3月に熊本学園大学で行われた<a href="http://www.ethinkpub.net/researchmemos/2004/04/post.html">第2回環境被害救済(環境紛争処理)日中国際ワークショップ</a>の会議報告が『環境と公害』Vol.34 No.1 2004に掲載された(67~68頁)。中国語が主であるがこのワークショップに関するウェブ上の記事は<a href="http://www.ethinkpub.net/weblink/2004/04/2.html">Weblink@eThinkPub.net</a>にまとめておいた。そこには北京から熊本に同行取材に来られた人民日報の趙永新記者の記事にもリンクがあるのであわせて参照していただければ幸いである。<br />
</p>
Publication
ethinkpub.net
2004-08-30T01:38:09+09:00
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「世界環境の日」SEPA記者会見
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/06/sepa.html
6月5日の「世界環境の日」にあわせて、6月3日、国務院新聞弁公室が国家環境保護総...
<p>6月5日の「世界環境の日」にあわせて、6月3日、国務院新聞弁公室が国家環境保護総局解振華局長と汪紀戎副局長による記者会見を開催し、<a href="http://www.zhb.gov.cn/649094490434306048/20040603/1051049.shtml">2003年中国環境状況公報</a>を発布し、同時に今年の世界環境の日のテーマにあわせて<a href="http://www.zhb.gov.cn/649094490434306048/20040603/1051046.shtml">中国海洋環境保護状況</a>を紹介した。</p>
<p><情報源><br />
<a href="http://www.zhb.gov.cn/">国家環境保護総局(SEPA)</a><br />
<a href="http://www.cenews.com.cn/">中国環境</a> (国内新聞の6月4日付け一連記事)<br />
※<a href="http://www.people.com.cn/">人民網(中国語</a>)>でも該当記事があったがどういうわけか昨日からアクセスしにくくなっている。(6月9日1:30)<br />
※個別記事については、<a href="http://otsuka.typepad.com/weblink/2004/06/63sepa.html">Weblink@eThinkPub.net2004年6月9日付けクリッピング</a>を参照。</p>
Current Affairs
ethinkpub.net
2004-06-09T01:32:00+09:00
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ウェブジャーナルSinosphereの最新号が発刊
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/06/sinosphere.html
中国環境研究の英文ウェブジャーナルSinosphereの最新号The Spri...
<p>中国環境研究の英文ウェブジャーナルSinosphereの最新号"The Spring 2004 issue"が発刊された。<br />
<a href="http://www.chinaenvironment.net/sino/">http://www.chinaenvironment.net/sino/</a><br />
(情報源:<a href="http://chinaenvironment.net/pace/index.php">PACE</a>メーリングリスト)</p>
Current Affairs
ethinkpub.net
2004-06-08T02:21:22+09:00
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第3回中国国際環境協力NGOフォーラムの最終報告書が公開
http://www.ethinkpub.net/ecology/2004/06/3.html
昨年11月に人民大学で行われた第3回中国国際環境協力NGOフォーラムの最終報告書...
<p>昨年11月に人民大学で行われた第3回中国国際環境協力NGOフォーラムの最終報告書がアメリカ側の主催団体のウェブサイトに掲載された。(英文)<br />
<a href="http://www.ifce.org/project.html">http://www.ifce.org/project.html</a><br />
(情報源:THE <a href="http://www.chinaeol.net/cesdrrc/">CESDRRC</a> NEWS May 2004/ thirty-seventh edition)<br />
なお、このNGOフォーラムの様子については本サイトの<a href="http://www.ethinkpub.net/research/2003/12/ngo.html">2003年12月24日</a>及び<a href="http://www.ethinkpub.net/research/2004/01/ngo.html">2004年1月21日付け記事</a>を参照。</p>
Current Affairs
ethinkpub.net
2004-06-08T02:02:49+09:00